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帰宅困難者にならないために

日本の会社に就職したばかりのダレンさん。先輩の英也さんから、買い出しに付き合ってほしいと頼まれました。

帰宅困難者にならないために

ダレン

買い出しって、何を買いに行くんですか?

英也

大きな災害が発生した時のために、飲料水や食べ物、毛布を買いに行くんだよ。従業員向けの備蓄として、会社に保管しておくことになったんだ。

ダレン

えっ、それはつまり、例えば大きな地震が起きたら、会社に泊まることになるってことですか?

英也

そうだね。東日本大震災では、首都圏の交通機関がマヒしたことで、職場や外出先から家に帰ろうとしていた多くの人たちが "帰宅困難者"になってしまった。その反省を踏まえて作られたのが、「東京都帰宅困難者対策条例」なんだ。今年の4月から施行されたこの条例では、大きな災害が起きた時には、むやみに移動しないで、3日間は職場や外出先に留まるように指示されているんだよ。

ダレン

でもみんな、早く家に帰りたいでしょう?家族のことが心配だし。

英也

ダレンさん、東京はものすごく人が多いだろう?電車やバスが運行していないのにみんなが一斉に帰宅しようとしたら、道路や歩道が人で埋まって、警察や消防、自衛隊などの救助活動の妨げになる。それに、歩いて移動している内に、火災や建物の倒壊などに巻き込まれて怪我をする可能性もある。安全が確認された建物の中にいた方が安心なんだよ。

ダレン

なるほど、確かにそうですね。

英也さんは、家族との安否確認の手段を考えておく大切さについても話します。

英也

とはいえ、ダレンさんの言う通り、自分の安全が確保されていても、家族や親しい人と連絡がつかないと落ち着かないよね。

ダレン

きっと心配で心配で、家に帰りたいと思ってしまうでしょうね。

英也

そこでこの条例では、家族との連絡手段を複数確保することを呼び掛けているんだ。災害用伝言ダイヤルや携帯電話の災害用伝言版サービスだけでなく、FacebookやTwitterといったSNSの利用も考えておいたほうがいい。事前に家族と話し合って、万一の際にどのサービスを使うか決めておくと安心だよね。

ダレン

そうですね、僕も彼女と話し合っておきます。ちゃんと無事を確認し合えて、会社に十分な備蓄があるなら、会社にいる方が安心ですね。

英也

そうそう、条例では、安全が確保された後に徒歩で帰宅する場合に備えて、あらかじめ経路を確認しておくこと、歩きやすい靴を職場に準備しておくこともすすめているよ。

ダレン

自分でできることは自分でしておこう、ということですね。

英也

そういうこと!さあ、ダレンさん、買い出しに行こう!

東京都防災ホームページ
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/ (日本語)
http://www.bousai.metro.tokyo.jp/english/index.html (英語)

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