文字サイズ
  • 小
  • 中
  • 大

財団法人自治体国際化協会 市民国際プラザ 地域における国際協力・多文化共生を推進するために!

コーディネーターの田月千尋さん(右)と塚原真琴さん(左)

コーディネーターの田月千尋さん(右)と
塚原真琴さん(左)

2月のクローズアップは、「市民国際プラザ」のご紹介です。市民国際プラザは、自治体とNGOの連携の拠点として1999年に開設されました。財団法人自治体国際化協会(CLAIR)と特定非営利活動法人国際協力NGOセンター(JANIC)が協働で運営しており、CLAIRが持つ自治体のネットワークとJANICが持つNGOのネットワークを活かして、地域の国際化を推進していくためのさまざまな活動を行っています。また、自治体やNGO/NPO関係者だけでなく、誰でも自由に国際協力や多文化共生に関する資料の閲覧や相談ができる開かれたスペースであることもプラザの特色のひとつです。今回は、JANICから派遣され、市民国際プラザでコーディネーターを務められている田月千尋さんと塚原真琴さんにお話を伺いました。

Q.市民国際プラザ設立の経緯や目的について教えてください。

国際協力と多文化共生に関するさまざまな資料を閲覧することができる。

国際協力と多文化共生に関する
さまざまな資料を閲覧することができる。

A.田月さん 自治体国際化協会(CLAIR)は全国の自治体の国際化を支援している組織ですが、自治体とNGO/NPOとの連携を強めることで、より効果的に地域の国際化や多文化共生を推進していこうという目的で設立されたのが市民国際プラザです。自治体が単独で国際協力や多文化共生の事業を行おうとしても、必要なネットワークを持っていなかったり、ノウハウが不足していたりする場合がありますよね。そういったときに、海外のネットワークや専門性を持つNGO/NPOの力を活用すれば、より効果的かつ効率的に事業を行うことができるのではないかということで、市民国際プラザが自治体とNGO/NPOとの連携を支援していくことになったのです。

Q.自治体とNGO/NPOの方が出会う場づくりを積極的に行っているそうですね。

A.田月さん 連携というのはまずは人と人が出会わないと始まらないので、出会いの場づくりとしていろいろなセミナーを行っています。年に3~4回開催している「自治体とNGO/NPOの連携推進セミナー」には、自治体、国際交流協会、そしてNGOの方などにご参加いただいているのですが、必ずワークショップのような形で参加者同士がコミュニケーションする時間を設けています。もちろん一回セミナーをやったからといって、すぐに連携事業が生まれるわけではありませんが、セミナーで出会ったのが縁で講座の講師として呼ばれたとか、事業のアドバイザーとして参加することになったとか、そんな報告も受けています。

自治体とNGO/NPOの連携セミナーの様子。

自治体とNGO/NPOの連携セミナーの様子。

A.塚原さん フェアトレードコーヒーの事例発表が行われたセミナーに参加していた国際交流協会の方から、「うちの協会でもフェアトレードコーヒーの啓発事業を始めました」というご報告をいただいたこともありました。セミナーが新しい事業を始めるきっかけになったのは嬉しいですね。

Q.セミナーは連携を生み出すための「種まきの場」なのですね。

インタビューに答えてくださる田月さんと塚原さん。

インタビューに答えてくださる
田月さんと塚原さん。

A.田月さん まさにその通りです。数年前にセミナーで出会った方たち同士が、いま違う事業でつながっているケースなどもあります。また、セミナーは参加者の方たちと私たち市民国際プラザのスタッフが出会う場にもなっています。セミナー後にプラザにお問合わせをいただいて団体をご紹介したりですとか、そういった形で連携が生まれることもあるんですよ。もちろん、私たちスタッフの方からさまざまな自治体や団体を訪問してネットワークを広げる努力もしています。

Q.自治体からはどういった相談を受けることが多いですか。

A.田月さん 「こういう活動をしているNGOを教えてください」というお問合わせが多いですね。地元のNGOだけではなく、全国的にどういう団体があるのか知りたいということでお問合わせをいただくこともあります。また国際交流協会からは、「イベントで震災の被災地のために募金をしたいけれど、寄付先のNGOをどこにしたらいいでしょうか?」というご相談を受けたこともあります。

Q.NGO/NPOからはどういったご相談がありますか。

A.田月さん 「広報で自治体に協力をお願いしたい」というものがとても多いですね。名の知れたNGOであれば単独でも十分にPRができますが、そうでないNGOにとっては、自治体の広報誌に載せるだけでも大きな効果があるので、「間に入って紹介してもらえないですか?」と相談されることもあります。

Q.国際協力・多文化共生に関する資料が誰でも自由に閲覧できるようになっていますね。

都道府県ごとにファイリングされた資料。

都道府県ごとにファイリングされた資料。

A.田月さん 各都道府県や政令指定都市の自治体や国際交流協会から送っていただいた国際協力や多文化共生に関する資料を置いているのですが、「論文を書いていて、○○県での事例について調べているんです」という学生さんなどもいらっしゃいます。CLAIRが作成した資料をさかのぼってお見せすることもありますね。

全国の自治体や国際交流協会で作成された資料を閲覧できる。

全国の自治体や国際交流協会で作成された
資料を閲覧できる。

A.塚原さん 最近は、多くの自治体や国際交流協会が多文化共生に力を入れていて、多言語で生活情報を提供する冊子や、災害時のためのヘルプカードなどを作られるところが増えています。どんなふうに作ったらいいのかアイデアを練るために、ほかの団体で作成された冊子やヘルプカードを見にいらっしゃる関係者の方も多いです。みなさん、とても熱心に見ていかれますよ。

Q.明確な目的はないけれど何となく興味がある、ということで伺っても大丈夫ですか。

A.塚原さん もちろんです。市民国際プラザは、誰でも自由に出入りできるスペースです。気軽に立ち寄っていただいて、NGOのパンフレットを見たり、展示の内容を楽しんでもらえたらと思います。
A.田月さん プラザでは、ペットボトルのキャップや使用済みインクカートリッジ、書き損じハガキなどを回収するコーナーも設けています。こういったものを集めてNGOに寄付しています、と看板などでPRしたところ、このビルや近隣のオフィスの方が持って来てくださるようになりました。このリサイクル品の回収も、国際協力や多文化共生について一般の方に知っていただくためのツールのひとつだと考えているんです。

不要品の回収スペース。会議の後にキャップを集めて持ってきてくれる人も。

不要品の回収スペース。
会議の後にキャップを集めて持ってきてくれる人も。

NGOやNPOのパンフレットも多数あり、気になるものを自由に閲覧したり、持ち帰ったりできる。

NGOやNPOのパンフレットも多数あり、気になるものを自由に閲覧したり、持ち帰ったりできる。

Q.SNSを活用した情報発信も積極的にされていますね。

A.塚原さん TwitterやFacebook、それにブログもやっています。国際協力や多文化共生について身近に感じてもらえるよう楽しく情報発信できたらと思いながら更新しているんです。まずはそちらを見ていただいて、興味を持ったらぜひここまで足を運んでいただけたらと思います。
A.田月さん 国際協力も多文化共生も、どこか遠い世界のことというか、一部の人たちだけがやっているというようなイメージがあるような気がします。それをいかに他人事から自分事に引き寄せてもらえるかが大きなキーポイントだと思うので、まずは私たち自身に親しみを持ってもらえるよう、ブログでは、「日々こんな感じで仕事をしているんですよ」というところをお見せするようにしています。

Twitter https://twitter.com/janic_plaza
Facebook  https://www.facebook.com/Siminkokusaiplaza.janic
ブログ http://ameblo.jp/janic-plaza/

Q.国際協力や多文化共生について興味を持っている読者にメッセージをお願いします。

A.田月さん 市民国際プラザに限らず、いろいろな団体のブログやTwitter、Facebookなどをご覧いただいて、自分のアンテナに引っかかったところがあったら、その団体のイベントやセミナーに顔を出してみたり、ボランティアやインターンをしてみることをおすすめします。単発の一日だけのボランティアでも、一緒に汗を流すことで理解が深まる部分というのはすごく大きいと思います。一番気軽に参加できるイベントと言えば、やはりグローバルフェスタでしょうね。
A.塚原さん 市民国際プラザに来ていただければ、いろいろな自治体や国際交流協会、NGO/NPO団体のイベントやボランティアの情報を併せてご案内しますので、いろんな切り口から国際協力や多文化共生に関わることができることを知っていただけるかと思います。総合的な情報収集の場としてプラザをご利用いただけたら嬉しいです。


【ルビ入りクローズアップ】のボタンを押しますと自動的にルビが入ったPDFデータがダウンロードされますので、デスクトップなどに保存してください。なお『Acrobat Reader』が入っていない方は、こちらをクリックしてください。